便座交換のDIYは、手順通りに行えば比較的簡単な作業ですが、長年使用されてきたトイレでは、予期せぬトラブルに見舞われることも少なくありません。ここでは、DIY初心者が遭遇しがちな「三大トラブル」と、その具体的な解決策をご紹介します。これを読めば、いざという時にも慌てず、冷静に対処できるはずです。最も多くの人が直面するのが、「古い便座を固定しているナットが、固くて外れない」というトラブルです。湿気の多いトイレ環境では、金属製のナットやボルトが錆び付いたり、尿石や水垢が固着したりして、素手や中途半端な工具ではびくともしないことがあります。このような場合は、まず、ナットとボルトの隙間に「潤滑スプレー(CRC-556など)」をたっぷりと吹き付け、15分から30分ほど放置して、潤滑剤が内部に浸透するのを待ちます。その後、滑り止めの付いた「ゴム手袋」をはめ、モンキーレンチで再度挑戦してみてください。それでも回らない場合は、「便座の着脱専用工具(便座レンチ)」の使用を検討しましょう。これは、狭い場所でも力をかけやすいように設計された特殊な工具で、ホームセンターなどで購入できます。最終手段としては、錆びたナットを物理的に破壊して取り外す「ナットブレーカー(ナットスプリッター)」という工具もあります。二つ目のトラブルは、「新しい便座を取り付けたが、ガタつく」というものです。これは、ナットの締め付けが不十分であるか、左右均等に締まっていないことが原因です。便座に座って左右に軽く体重をかけながら、ガタつきがなくなるまで、左右のナットを交互に少しずつ増し締めしていきましょう。ただし、締め付けすぎると便器の陶器を破損させる危険性があるため、力加減には注意が必要です。ゴム製のワッシャーやパッキンが正しく装着されているかも、併せて確認してください。最後のトラブルは、ウォシュレットの交換時に起こりがちな「給水管の接続部からの水漏れ」です。これは、ナットの締め付け不足か、内部のゴムパッキンの劣化、あるいは取り付け位置のズレが原因です。一度、止水栓を閉めてナットを緩め、パッキンが正しい位置にあるか、ゴミなどを噛み込んでいないかを確認してから、再度締め直します。それでも漏れる場合は、パッキン自体を新しいものに交換する必要があります。これらのトラブルは、焦らず、正しい知識で対処すれば、必ず解決できます。