便座の交換を決意した時、多くの人が悩むのが「DIYで挑戦するか、それともプロの業者に依頼するか」という選択です。その判断を大きく左右するのが、やはり「費用」の問題でしょう。ここでは、DIYで行う場合と、業者に依頼する場合の料金を具体的に比較し、それぞれのメリットとデメリットを明らかにします。まず、「DIYで便座交換を行う場合」にかかる費用は、基本的には「新しい便座の本体価格」のみです。普通便座であれば、3,000円から10,000円程度、暖房機能やスローダウン(静かに閉まる)機能が付いたものでも、5,000円から15,000円程度で購入できます。温水洗浄便座(ウォシュレット)の場合は、機能やグレードによって価格は大きく変わりますが、普及価格帯のものであれば、20,000円から50,000円程度が目安です。これに加えて、もし工具を持っていなければ、モンキーレンチなどの初期投資が2,000円程度かかりますが、一度揃えてしまえば、他のDIYにも活用できます。つまり、DIYの場合、総費用は「便座本体価格+α」と、非常に低コストで済むのが最大の魅力です。一方、「プロの業者に依頼する場合」の費用は、「便座本体価格」に加えて、「出張・作業費」がかかります。この作業費の相場は、業者によって異なりますが、一般的に「8,000円から15,000円」程度です。この料金には、既存の便座の取り外し、新しい便座の取り付け、そして古い便座の処分費などが含まれています。したがって、総費用は「便座本体価格+8,000円〜15,000円」となります。例えば、5,000円の普通便座を交換する場合、DIYなら5,000円ですが、業者に頼むと13,000円から20,000円になる計算です。この価格差が、DIYの大きな動機となるわけです。しかし、業者に依頼するメリットは、単にお金の問題だけではありません。プロに任せることで、「確実で安全な施工」「時間の節約」、そして何よりも「万が一の際の保証」という、お金には代えがたい「安心」を手に入れることができます。特に、ウォシュレットの交換で、水漏れや電気系統のトラブルが心配な場合は、プロに依頼する価値は十分にあると言えるでしょう。節約できる金額と、自分で作業する手間やリスク、そして得られる安心感を天秤にかけ、自分にとって最適な方法を選択することが重要です。