ある日突然、蛇口をひねっても冷たい水しか出てこない。この「お湯が出ない」というトラブルは、冬場はもちろん、季節を問わず非常に困るものです。しかし、パニックになってすぐに修理業者に電話する前に、いくつかの簡単なポイントを確認するだけで、意外と自分で解決できるケースも少なくありません。専門業者を呼ぶ高額な出費を避けるためにも、まずは以下の5つのことを落ち着いて確認してみてください。一つ目は、「他の蛇口からもお湯が出ないか」です。キッチンでお湯が出なくても、洗面所や浴室からはお湯が出る場合、問題は給湯器ではなく、その蛇口自体の不具合(カートリッジの故障など)である可能性が高いです。もし、家中の全ての蛇口からお湯が出ないのであれば、原因は給湯器や、家全体に関わる供給ラインにあると絞り込めます。二つ目は、「給湯器のリモコン」の確認です。運転スイッチがオフになっていませんか? あるいは、リモコンの画面に見慣れないエラーコード(数字の点滅など)が表示されていませんか? エラーコードは、給湯器が自己診断した不具合の原因を知らせる重要なサインです。取扱説明書でコードの意味を調べてみましょう。三つ目は、「ガスの供給状況」です。ガス給湯器の場合、ガスコンロが点火するかどうかを確認してください。もしコンロも点かないのであれば、ガスメーターの安全装置が作動して、ガスの供給が止まっている可能性があります。地震の後や、ガスを長時間使用した後に起こりやすい現象です。四つ目は、「水道の元栓と給湯器の止水栓」です。何かの拍子に、家全体または給湯器への水の供給が止められていないか確認します。最後に、「ブレーカー」です。給湯器も電気で作動しているため、専用のブレーカーが落ちていると、お湯を作ることはできません。分電盤を確認し、落ちているブレーカーがあれば上げてみましょう。これらの基本的な確認を行うだけでも、お湯が出ない原因の多くを特定し、対処することができるはずです。